2016年9月17日土曜日

9/16/15 【自殺を考えていますか?】

カナダは今日が十五夜です。
お月さまがきれいに見えるといいな~

 
インストラクターのデニスさんと共に

 Imagine・・・a suicidal-safer community
自殺より(少ない)安全なコミュニティを想像してみて 


心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。


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カナダに来て新聞やテレビを見た時、
自殺者のトピを全く目にすることがなかった。

なので、私はこの国は自殺者がいない
幸せな国なのだと思っていた。

カナダ人に訊ねてみて、そうではないことが分かった。

「自殺のニュースや記事で連鎖的な自殺を防ぐために出さない」
とのこと。

Obituaryという死亡者欄に"suddenly died"と書かれている場合、
事故死や自殺を含める急死をしたことを意味すると知った。


カナダにも自殺者はいるのだ。

Wikiによると、

日本の自殺率は世界17位、カナダは70位。

ところが、カナダ平均の自殺率は10万人あたり12人程度でも、
先住民に限れば10万人あたり135人と、
カナダ全体の11倍を超えている


これがカナダの自殺の現実。
 
去る9月13日に9月10日の世界自殺予防の日のイベントとして
サーモンアーム市のマクガイア湖畔で

ランタン・ウォークが催された。

 
湖畔には様々なメッセージ入りのライトが配置されていた。
この『希望』裏側には、『癒し』が書かれていた。

 
150名もの人が集まり、自殺で逝った身内や知人を悼み、
これから自殺が起こらないようにと願いながら手作りの
ランタンを手に湖畔を歩いた。



私もこのウォークに参加して、自殺で逝ってしまった人を偲んだ。

そして、集められたランタンの灯を目にして、
自殺で命の灯を絶やそうとする人に対して行動していこうと誓った。

 
そして、翌9月14日にSafeTALKという自殺予防の半日講座を受講。

とても重いテーマのこの講座には私を含めて6名の女性が参加。

その内の半数の方の娘さんに自殺念慮があり、
母親としてどのように関わればいいのかを学びたいとのことだった。


 
とても興味深かったのが、自殺念慮がある場合の感知の仕方。
自殺念慮がある人はサインを出していることが多い。


見た感じ:

どうでもいい、
心を閉ざしている、
気分のムラ、
飲酒・薬物摂取

聴いた感じ:

孤独、
(人生が)無意味、
心の重荷、
逃避

感覚を通して:

絶望的、
望みなし、
麻痺、
羞恥

話から:

非虐待、
喪失、
拒絶、
過去の自殺未遂歴

これらを感じ取ったら、直接的にこう尋ねること。

「あなたは自殺を考えていますか?」

「自殺」という言葉を使うことを躊躇してしまう人が多いけれど、
ハッキリとこう尋ねてみることが大切。

もし、「違う」という答えだったら、

「辛い気持ちを誰かに話したくなったら、
24時間電話を受けているヘルプラインという所があるよ」

などの情報を渡すだけでもいい。
 
相手が「ある」と言ったら、

「私たちには助けが要ります。
あなたを助けてくれる人に連絡します」

と言って、このコースの上のASISTという自殺予防講座体験者など
専門知識や経験のある人や機関に連絡を取ること。
 
自殺念慮を持っている人は、
そのことを誰かに打ち明けたことによって
ホッとすることができる。

そこで終わりにしないで、次に繋ぐことで、
自殺という人生の終わり方を選ばなくて
済む可能性が高くなる。

臨床現場だけでなく、コミュニティーでもこの知識を活かしていきたい。




 

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