2014年11月20日木曜日

6/23/14 24.小児病棟でアート・セラピー&講演『アートで表現!病児と家族やケアワーカーの心のケア』聖マリアンナ医科大学


6月23日(月) 15:00-16:00小児病棟でアート・セラピー
17:00-18:00講演『アートで表現!病児と家族やケアワーカーの心のケア』が 
聖マリアンナ医科大学病院で催されました。
「粘土でこんなの作ったよ~」

聖マリアンナ医科大学病院ではキッズアートプロジェクトと名付けられた
「アートの作成を通じて、入院生活を楽しみ、お友達同士をたたえ合い、 
治療と向き合い、時には家族に元気を与える、アートを描く子どもたちが
主役のプロジェクト(Websiteより転載)」を行っています
 http://kidsartproject.jp/ 

Facebookでは、この日の私の活動をこのように記して下さっていました。

6月23日
https://www.facebook.com/hkidsartproject?hc_location=timeline
 
カナダBC州公認アート・セラピスト/公認心理カウンセラーの
上原英子先生をお招きしての院内ワークショップならびに講演会。

入院中のこどもが少なく少人数での開催となりました。最初は参加を
嫌がっていたこどもも英子先生の力量で最後は笑顔でハイタッチでした。

引き続きの講演会「アートで表現!病児と家族のケアワーカーの心のケア」には約30名が参加。
アートセラピーとは何ぞや?
アートセラピーによって期待でき る効果とは何であるのか?

先生の経験と併せてわかりやすく解説していただきました。参加された
方は皆さんとても熱心で質疑応答を含めると30分もオーバー して終了
でした。

その後の懇親会も楽しかった。
キッズアートプロジェクトを応援して下さっている皆様と直接お話しする
機会が出来て嬉しかった!

上原先生、ボランティアで参加して下さった皆様ご協力ありがとうござい
ました。これからも素晴らしい活動が続けられるように頑張ります。」


小児病棟内にあるお子さんのプレイルーム

長期療養が必要なお子さんの心には、さまざまな気持ちが
渦巻いています。気持ちを素直に表現したくても抑えるてしまって
心の奥底に閉じ込められた気持ちもあるかも知れません。

そんな気持ちをお子さんがお絵かきや工作などで表現しようと
することをご家族がサポートできたら、お子さんはどんなに
心が解き放たれるでしょう。

それには、親御さんを含むご家族がご自身の気持ちとつながることが
第一歩です。

私は小児喘息を患い、5歳の時に心のトラウマとなった入院体験が
あります。虚弱体質だったことでいじめられたり、体育の授業は
見学ばかりで身体機能の発達が良くなかったことが劣等感情に
なりました。

自分は身体が弱くてダメな人間なのだと自分を責め、苦しい気持ちで
幼少期を過ごしました。

でも、身体の状態と人間のとしての価値はイコールではありません。
心理療法を学び自ら心理療法の臨床をするようになって、自分の中で
そのことがはっきりしてきました。

このような体験のある自分が一番対象にしたいのが、病気を持つ
お子さんや、慢性疾患のある方々なのです。

小児病棟にあるプレイルームで入院中のお子さんたちの
グループの時間を設けました。

年齢層は幼児から中学生くらいまでさまざまでしたが、
線を書いたり、形を描いたり、それぞれに楽しみました。

点滴を受けながら、車椅子で、また、無菌のスペースに入って参加したお子さんたちもいらっしゃいました。

お父さんと一緒にお絵かき
みんなそれぞれ違う手の形。手から何が連想されるかな?
筆を使わないで指に直接絵の具を付けて描いてみよう
絵の具が付いた指で歩いていったよ
こんなにカラフルな作品ができました~

色とりどりの粘土で好きなように遊んでみたら… 

作品には私がカナダからお持ちした、ポジティブな言葉のシールを作風に
合わせて貼りました。
それぞれに表情が個性的なピカチュウ
粘土のみどりから連想したら、こんな作品が生まれました~
地面もフィギャーもとってもカラフル
笑顔のお☆さま

紙皿をキャンバスに見立てて粘土でお絵かき気分

参加者の感想は…

「図工の時間の写生は苦手だったけど、自分が好きなように
お絵かきできたのが楽しかった」

「手の形をトレースして、そこから連想するエクササイズは、
いろいろなものが見えて不思議だった」

「絵の具は絵筆でしか使ったことがなかったので、
直接指に絵の具を付けてお絵かきできたのが嬉しかった」

「粘土は間違えがないから好き。
丸めたり、引っ張ったり、伸ばしたり、自由自在」

プレイルームでのアートのひと時がお子さんの瞳を輝かせたことが嬉しかったです。

夕方からの講演『アートで表現!病児と家族やケアワーカーの心のケア』が
開催されました。
檀上の後方に私のアートと詩のコラボの作品を展示させて頂きました

病気になったお子さん本人、また、親御さんやご家族の気持ちに
フォーカスして、グループ・ディスカッション、発表の時間を持ちました。

カナダの私のアート・セラピーの臨床例から、心臓病を持っているA君の事例を
取り上げてスライドをご覧頂きながら解説致しました。
質疑応答の時間には、活発に発言なさった参加者も

 参加者の感想は…

「病気に対して身体的な症状に注目しがちですが、
心の状態も同じように大切にケアする必要があると実感しました」

「病気のお子さんのご家族の心もケアしていく必要があると
気づけたことが収穫でした」

「絵の技術にこだわらないでアートの用具を使って気持ちを表現したり、
気晴らしになったり。
ベッドの上でもいろいろできるんだなと思い当りました」

講演会の後は講演会に参加して下さった皆さんと共に懇親会が催されました。
キッズアートプロジェクトの理事長の渡邊嘉行先生(中央)、理事の麻生健太郎先生(左)副理事長の勝田友博先生(右)と共に


カナダからお持ちした夢が実現するという言い伝えのある
ドリーム・キャッチャーをこのプロジェクトのこれからを祈ってお贈りしました

お子さんたちの、そして、ご家族や医療者の皆さんの夢が叶いますように。
懇親会でご一緒した皆さんと

また同病院をお訪ねしてアート・セラピーの素晴らしさをお伝えできる
機会が持てますように。

0 件のコメント:

コメントを投稿